我が店まくろび庵も、俺がピンでやるようになって約1年半。
最初は、何にも無いところから始まって、少しずつ手を入れ、
メニューもちょっとずつ増やし、
1人でできるギリギリのところで少しずつキャパを広げてきた。
おかげさまで、お得意さまも増え、また、日々新しいお客さまも見えるようになり、
本当にありがたいなーと、感謝感謝の日々です。
さて、リニューアルオープンから1年半経って、
ちょっと仕事にも慣れてきて、気持ちに余裕が出てきたこともあり、
少し、お店の改善を図ろうと考えた。
題して、
「まくろび庵 居心地のいいカフェ化計画」ということで、今回は主に3つのことに取り組んでみた。
1、照明を全体的に暗く落ち着いた感じにする。
2、カウンターの上が狭いので、自作の棚〈台?〉を置く。
3、西日軽減のための自作のれんを作る。の3つ。
去年の暮れ、俺の女版戦友でもある、
東京で、「照明デザイン」というジャンルの仕事をしている、「チイネさん」が仙台に来た。

もともとチイネさんは仙台在住だったが、
照明デザインの勉強と起業のために、3年くらい前に東京に行った。
上の写真は、
東京でチイネさんに会ったときに撮った。
チイネさんは、ついに最近、東京で独立開業を果たした。
チイネさんのBLOGはこちら。さて、話は戻って、去年の暮れにチイネさんがウチの店に来たとき、
「わこうちゃん、この店、明るすぎる!」と、ご指摘を受けた。
が、基本的に俺は暗いのがキライ。
っていうか、怖い。
「でもさー、雰囲気のいいお店って、だいたい暗いし、
照明の使い方が上手なんだよ。」
で、俺が今までお店を明るくしてきた決定的な理由は、
鳥目。とにかく、薄暗いと見えないのだ。それをチイネさんに話したら、
「鳥目かー。」と、半ばガッカリした様子だった。
まぁ、笑ってたけども。
で、その時に、いろいろチイネさんからアドバイスをもらっていたんだけど、
イマイチ気持ちに余裕が無かったのと、
俺がコツコツと作ってきたという自負というか、エゴが邪魔して踏み切れないでいた。
が、ここんとこ、いろんなカフェやお店を見て回る機会が多く、
やはり、チイネさんが言うとおり、雰囲気のいいお店は、皆一様に暗くてモダンなのだ。
なので、これからもっと、まくろび庵にもお客さまが来ていただけるように、
そして、リピートしていただけるようにと、思い切ってお店の電球を暗いものに交換。
全体的にトーンダウンした。
暗い電球って、初めて知ったけど、
20W電球よりも暗い、7W球なんていうのもあるのね。
いろいろと勉強になるよ。ホント。
チイネさん、ありがとね。
そして、ウチの店にはカウンター席があるんだけど、
狭いわりには、メニューなどいろいろコチャコチャ置いているから余計に狭い。
さらに、目線の高さがガラ空きなので、
見えなくてイイものが目に入る。洗い物とか。
なので、目隠しと小物置きとして、細長い棚というか、置き台を作った。
暗くした照明と相まって、

こーんな感じに。
写真だとまだ明るく感じるけど、実際はもっと暗い。
さて、照明も暗くした。棚も作った。
残すところは、「日よけ」だ。
せっかく店の照明を暗くしても、店の表のシャッターを開けると、
全開に明るくて、せっかくのトーンダウンが台無し。
さらに、ウチの店の最大の難点は、「西日」だ。
とにかく西日がスゴイのだ。
真夏なんて、エアコンが追いつかないほど暑くなる。
以前は、それに加えて、オーブンを2台使ったりしていたもんだから、
移動可能なエアコンをもう1台使って冷やしても、冷え切らない。
とにかく灼熱地獄よ。
今はもう、オーブンは無いんだけど、それでも西日が強い日はさすがに暑い。
そこで、かなり前振りが長くなったんだけども、
日よけ用に、自作ののれんを作ろうと思ったわけだ。
ということで、生地屋さんに行って、セール品のテント地の布を激安で購入。
それを、2mくらいの高さにして、上下を袋縫い。
そこに、生地の幅よりちょっと長めの木の棒を通して、のれんを作った。

こんな感じ。
なんかイイ感じでしょ−。

袋縫いにするのは、生地が硬いから、千枚通しで穴を空けたところに、
バインダー用のつづりひもを使って。
そして、今回の目玉、ウチのロゴマークとキャッチを、
屋外用のテント地に貼れるカッティングシートで作ってもらった。

こんな感じ。
いいでしょー。イイ感じでしょ−。
で、ついに完成して、お店の外に貼ってみた。
のれんの下には、風でバサバサならないように、石に巻いたロープで固定。
これです!イイ感じでしょー!

ななめのアングルから。
イイ感じでしょー!と、ここで、ちょっと違和感を感じた人がいたら、
感じたあなたはスルドイ!何か、文字が足りない気がしませんか?
なんで「焙煎珈琲」なんだと。「自家焙煎」の
「自家」はどこにいったのかと。
・・実は、カッティングシートを貼るときに、最初、シールのように紙をはがすんだけども、
大きすぎてなかなかうまくはがせず、
気がついたら「自家」の部分がお互いくっついちゃって・・・
ギャァァァァァァー!って感じで。
はがそうと思ったけどムリでした。
ひとり途方に暮れていたところで、
タイミング良く、おふくろが山菜を届けにババーンと登場!
残りの文字を貼るのを手伝ってもらったのだった・・。
所詮ひとりではムリでした。
人はひとりでは生きられないって本当だ。
いやー、今回ほど自分の雑さに嫌気が差したことないね。
なんか必ずオチがつく。
なんて雑な人生。
そんなこんなのカフェ化計画。
でも、おおむね良しということで。
こんなオチがついたカフェですが、良かったら笑いに来てやってください。
よろしくお願い申し上げます。