
兵庫県警察音楽隊の第23回定期演奏会に行ってきた。
なんでも、この定期演奏会チケットは、なかなか入手困難だそうなんだけども、
東北大震災で兵庫に避難や移住をしてきた方々への特別招待枠があり、
今回当選して奇跡的にチケットを入手できた。
神戸文化ホールの大ホールだったけど、満席御礼!
老若男女問わず、いろーんな層の人達がいた。
開幕して、フラッグを持った女性6人の女性がいて、
マーチのリズムで華やかで賑々しく演奏がスタート。
演奏もさることながら、考えに考え尽くしたであろう舞台演出、
進行の正確さと緻密さ、それをアピールしたりしない奥ゆかしさが本当に素晴らしかった。
日本人の日本人による日本人のための、
完成されたエンターテイメントといった感じがした。
曲目は多岐にわたり、マーチからヒット曲、日本愛唱歌、ジャズなどなど。
しかし、どの曲もどの年代の人にも聞きやすいようアレンジ、編曲されていて、
最初から最後まで飽きさせることなく一気に駆けぬけた感じだ。
今回の演奏会は二部構成になっていて、
二部からは神戸市消防音楽隊も加わって、50人規模の大編成。
いやー、本当に素晴らしかった。
特に印象的だったのは、ジャズの曲で、
警察隊と消防隊それぞれの2台のドラムセットがあり、
途中までは二人のドラマーが一糸乱れぬ全く同じパートを叩いてたと思ったら、
ドラムソロでは警察隊vs消防隊の熱いソロバトル。
またどっちもカッコいいんだ、これが。
本当に素晴らしい内容だった。
そして、この演奏会に、東北大震災の被災者が招待されていることから、
大震災時のエピソードなどがMCで語られた。
神戸は、阪神淡路大震災で甚大な被害を受けて復興した。
そのノウハウから、後の災害のためにいろんな対策がなされた。
東日本大震災のときに、
兵庫県警特別救助隊が大地震発生からわずか50分後には、
東北の被災地に向けて出発したのだそうだ。
そのエピソードが語られたとき、会場中に大喝采が沸き起こった。
涙が出た。本当にありがたく、手を合わせたい気持ち。
そして、今日の選曲の中には、
なにげに被災者を慮っての配慮がされていた。
日本愛唱歌の中には、荒城の月が。作詞は土井晩翠。仙台人だ。
朝ドラメドレーには、三陸が舞台となったあまちゃんのテーマ、
山形が舞台のおしんのテーマ。
大河ドラマメドレーの中には、独眼竜政宗のテーマなど、
東北の被災者にちなんだものが、さりげなく選曲されていた。
この選曲に気付いた時、本当に感動して泣きっぱなし。
兵庫県の方々の、東北を労る心配りが随所に感じられ、
本当に本当にありがたかった。
おもてなしとはこういうことなんだな。
気づかれても気づかれなくてもいい。
その決して押し付けない心配りが、日本人の素晴らしさなんだと思う。
俺もそんな心配りができる男になろうと思った。
いやー、泣いた泣いた、泣きまくった演奏会でした。
関係者の皆さん、本当に本当にありがとうございました。
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