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2016年12月03日

HERMESに想う。

hermes.jpg

先日、お使い物で神戸のエルメスに行ったんだけども、
エルメスのロゴを見ると思い出す苦い思い出がある。俺の黒歴史。

今回は、ついにそのパンドラの箱を開けて公開することにする。



このBLOGに何度も書いてきたけれども、俺は20代の約8年間、
トラックの運ちゃんだった。




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10トンに3年、





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トレーラーに5年乗ってた。


特に、トレーラーに乗っている頃は、無線クラブの支部長をやってたりした。


ちなみに、俺が現役だった25年くらい前は、業界そのものにもその筋の人が多かったが、
特に無線クラブになると、チャンネルを巡ってのトラブルが絶えないので、
ケツ持ちと称して、その筋の人達が何かしら関わっていた。


なので、必然的に、その筋やその予備軍的な友人知人が増えていった。



そんなある日。

栃木県某所の国道から少し外れた田舎道にトラックを停めて仮眠していたんだけども、
バンバンバン!と誰かがドアを叩く。


なんだよ、誰だよと思って見ると、パンチパーマの知らないお兄ちゃんがいた。


「無線クラブのメンバーかな?」と思ってドアロックを解除したら、
いきなりドアを開けて、

「お兄さん!寝てるとこごめんな!」

と。


ポカンとしていると、


パンチ 「お兄さん、ちょっと困ったことがあってさー、助けてくんないかな〜。」


俺 「誰?クラブのメンバー?」


パンチ 「いや、違うんだけどさー、助けてくんない?」


俺 「なによ」


パンチ 

「実はさー、今からオジキのところに行くんだけどさ〜、
ちょっとだけシノギが足りなくてさー。」


俺 「なに、金よこせってか。」


パンチ

「いやいや、そうじゃないんだけども、お兄さん、

ヘルメスって

知ってる?」




俺 「う、うん?エルメス?」



パンチ

「ヘルメス。」


エルメスって、HERMESって書くし、それをヘルメスって読んでんのかな。

そう思った。


続けてパンチが、

「ヘルメスのさ、金のネックレスがあんのよ。
安くするから買ってくんないかな!」

「なんつったってヘルメスだからさ!奥さんも喜ぶと思うよー!絶対!」


俺 「なんぼよ」


パンチ
「2万円と思ったけど、お兄さんいい人だからさ、1万5千円でいいわ!」


俺 「なに、それ本物?」


パンチ 「本物だって!モノホン!!本物のヘルメスだから。」

「前に黒いセルシオが停まってるでしょ?
アニキたちが乗ってるんだけどもさ、車から品物持ってくっから!」



前を見ると、たしかにボディも窓も真っ黒のセルシオが停まっていた。

あらー・・逃げられないかも・・・


そしてパンチの男は、ガニ股でヒョコヒョコ走って、そのセルシオから、
黒い箱に「HERMES」とロゴが入った怪しい箱を持ってきた。


パンチ 
「ほら!金のネックレス!ヘルメス!いいっしょ、これ。
奥さんも絶対喜ぶから!

だってヘルメスだもん。」



俺はもうこの頃になると、深夜の通販番組で、
おばちゃんたちが「うわぁー!」とか言ってる心境になっていて、
ちょっとお得かも・・なんて思って、思わず払ったよ、1万5千円。


パンチ 「いやー、お兄さん助かったよ!ありがとね!」


とセルシオでホイルスピンしながら風のように去っていった。




ドアを叩かれてからここまで数分の出来事。

寝込みを襲われてあっけにとられたのと、
途中まで無線のメンバーだと思って話を聞いてしまったこともあり、
ついつい口車に乗って買っちゃったよ。ヘルメス。


パンチが去ったあと、あらためてネックレスを見たら、
怪しい通販で売ってるような、

ただの喜平ネックレスだった。



しかも




妙に軽い!

軽すぎる!



わかっちゃいたけど完璧にバッタ物ですね。
本当にありがとうございました。


だいたいにして、エルメスが2万円で買えるわけねぇっつうの。



そして、このパンチは、ギリギリのところで違法性無いからまた憎たらしい。


最初から最後まで「ヘルメス」と言い貫いた。

そして、脅しになるような言葉を一切使わず、
終始フレンドリーに気持ちよくお金を払わせる話術!


勝手に、「エルメスって言い間違えてんだな」と思った俺の負け。


ただひとつ、パンチの言うとおりにならなかったのは、
当時の奥さんにガッッッッッッッチリ怒られたことだな。うん。




あれから25年。

未だにエルメスのロゴを見ると思い出す甘酸っぱい思い出。



プロだな。あのパンチ。




posted by わこう at 00:16| Comment(0) | 嗚呼 トラック野郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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