
春から作っていたジオラマがやっと完成したので製作記を書きます。
今回も写真がメッチャ多いんですが、最期までお付き合いいただければ幸いであります。
今回作ったのは、8/21~23まで浜松ジオラマファクトリーで行われた、
第四回、浜松ジオラマグランプリにエントリーするのが目的。
俺は去年作った、

このベアッガイ以来2回目のエントリー。
今回は、以前からずーっと考えていた、
光ファイバーを使った水面の反射表現を使ってジオラマを試してみたかった。
ということで製作開始。
とにかく、ベース制作にどのくらい時間がかかるのか、
皆目検討もつかないので、先にベースを作ってしまおうと。

今回の主な光源は、IKEAの電子キャンドルに使われているLED。
これは、すでにボワボワーッと光る回路が組み込まれているので、
3Vの電源につなぐだけでボワボワーっと発光する。
今回はランダムに光る水面を表現するために、たくさんの光源が必要となる。
もし、普通の、回路ナシのLEDを使おうとしたら、
それぞれにボワボワーッとなる回路を繋がなければいけないので、
今回はこのLEDがうってつけというわけです。
LEDがボワボワーッと発光している動画をどうぞ。
そしていよいよ、

光ファイバーの登場。
今回は0.5mmと0.8mmだったかな・・・
それをベースのスチレンボードに、ブスブスと刺しまくり。

こんな感じで。
それをランダムに8本の束に分けて、

この熱伸縮チューブで覆い、光ファイバーの束を突っ込む。
このあたりの写真を撮らないでしまったんだけども、
とにかくちょっと気を許すとすぐにビヨーンと光ファイバーが外れるので、
すべての束を固定して、束ごと曲げてベースに収めるのがメッチャ大変だった。
ちなみに、光ファイバーは、直角以上に曲げない限りは光を通してくれるので、
多少ラフに扱っても大丈夫だった。
光ファイバーを曲げるには、加熱しなければいけないので、
ドライヤーの熱風を当てて曲げた。

で、ベースの表側はこうなります。
動画でもどうぞ。

そして、飛び出た光ファイバーを切る前に、ベースを作り、塗装し、草などをくっつけた。
ちなみに、スチレンボードにモデリングペーストを塗りたくって地面を作った。
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水面部分は、夕日が反射している前提なので、
シルバーの上にクリアオレンジを塗るキャンディ塗装を。

そして、水表現に使うのは、乾くと透明になるペースト、ウォーターエフェクト。

こんな感じで。

そして、夕日の背景には、おととしの夏に、夕日百選にも入っている、
京丹後の夕陽が浜で撮った自分の写真。

太陽部分にも電球色のLEDを仕込んで、こうなりました。
これでベースは完成。
次に、バイクの制作に入ります。
合わせるバイクは、やはり日本を代表し、かつ、誰もが知っている旧車ということで、
KAWASAKIのZ1にした。
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キットはZ2だけども、デカールに900のロゴもあったので、今回はZ1で。
やはりここは男KAWASAKIだべ。
このキットはスポークホイールが入っているので、
今回はキャストホイールではなくあえてスポークを。
ただし、キットのままだとスポークが太いので、

スポークの張り替えを。
またこれが地道な作業なんだー。
で、今回は、通算3台目のスポーク張替えだったんだけども、
大変なのは身に沁みている。
だから少しでもラクに張替えができないかいろいろ考えて、
俺なりにラクな方法を編み出してみた。
今までは、ホイールが分割されているまま、片面ずつ張替えをしていたけども、
今回は、ホイールを先に貼りあわせてしまってから作業してみた。

俺は、どの穴がどのスポークに入るのかわけが分からなくならないようにするために、
基本的にスポークを2本ずつ切って作業している。

わざと少し残して、スポークの向きがわかるようにしておく。

残したスポークをガイド代わりにして、ピンバイスで穴を開ける。

こんな感じで。

今回は1/12なので、0.3mmのピアノ線を。無ければステンレス線でもOK。

そして、ニップルの部分は、細い電線の芯を抜いたゴム部分を、

こんな感じで小さく切って使う。

それを、先をL字に折り曲げたピアノ線に通す。
ポイントは、ピアノ線は切らずに長いまま使う。

ピアノ線が長いままスポークを通し、中央部に近いところのボルト部分にも開口し、
その穴に折り曲げた部分を入れて接着。
接着後、ピアノ線の余分な部分を切る。
といった手順です。わかりづらいかな・・・
ポイントは、左右分割のまま作業するのではなく、貼りあわせてしまうことと、
ピアノ線を長いまま使うということ。
ピアノ線を先に切って長さを揃えてしまうと、
なんか穴に通しづらい感じがするんだよな。俺は。
慣れたこともあって、作業時間も少し短縮できたような気がする。
前輪、後輪、それぞれ3時間ずつくらいかなー。

はい、張替え完了!
どうせ色を塗るので、ニップル部分はゴムでもいいのだ。

サフ吹きました。

あと、俺はこのアオシマのZ2のキットのテールカウルが、
長すぎで反りすぎのような気がして、あまり好きではないので、
テールカウルを短く切って改造。
それに伴い、シートはマジスカで形成。
その上から、モデルファクトリーヒロさんの、革調シートを貼った。
そして、このアオシマのZ2のキットは、フロントフォークとかのモールドがイマイチだったり、
ちょっと現代風のカスタムのテイストを入れたいと思い、
フロントフォーク周りとリアタイヤを、
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タミヤのドゥカティ916から流用。

ブレーキディスクは穴を開け、ディスク面を薄く削ってある。

フロントはほぼポン付けでいけた。

今回は、マスキングをして、設定にない独自のレトロ調メタリックグリーンに。

リアサスは、ドゥカティはモノサスだけども、ノスタルジックな雰囲気も残したいので、
あえてバネのサスを。
タイヤが太すぎるので、スイングアームを加工して広げた。

ブレーキラインは、メタルパーツを使ってリアル感を。

集合管は、エキパイ部分はキットを。
マフラーエンドはアルミ管を切って加工。

エンジンは、ダークアイアンで軽くドライブラシしてウェザリングを。
エアクリーナー無しのファンネル仕様、プラグキャップは水色で。

バッテリーはタンク内に仕込んであるという設定で、うしろはスカスカにチョッピング。
最近のバイクカスタムは、カフェスタイルが流行っていて、
けっこう渋くまとめるときは、スポークも、エンジンも、マフラーも、
可能な限り黒でまとめるのがトレンドっぽい。

真後ろから見たところ。
このファットなタイヤが現代風カスタムの真骨頂って感じね。

ということで、タンク、シート、サイドカバーをつけて完成!

ちなみに、ドゥカティはフルカウルなので、ライトステーが無いので、
鉛板で自作してフロントフォークに接着した。
また、メーターは、Z2のものをトップブリッジに穴をあけて真鍮管で軸棒を通し、
メーターにも穴を明けて、軸棒に刺して接着。

反対側。
スポークの細さが際立ってるなー。張り替えてよかったなー。

ということで、ベースに刺して完成!

エンジン部。

フロントブレーキまわり。

リアまわり。

セパハンとブレーキライン。

メーターには、リアリスティックウォーターを流し込んでガラスの再現。
タンクキャップはドゥカから流用。

海のきらめき。
動画でもどうぞ。
ということで、無事に完成し、浜松ジオラマグランプリの前日搬入。
ヤマタクさんこと情景王 山田卓司氏と一年ぶりの再会。
設置が終わったら、早速ヤマタクさんが俺のジオラマを見て、
いろいろとアドバイスをくださった。
前日搬入で人が少なかった事もあって、ゆっくりと作品を見ていただき、
タップリとアドバイスをいただき、それだけでも浜松に行った甲斐があった。

スタッフの皆さんも交えて、いろんな作品を見て意見を交わすヤマタクさん。(一番右)

俺のもこんな感じで展示させていただきました。
その後、ナニワの女王、環さんも搬入で合流。
搬入後、ヤマタクさんや環さん、スタッフの方々と一緒にごはんを食べながら、
模型談義に花を咲かせ、本当に幸せな時間を過ごした。
皆さん、本当にありがとうございました。
グランプリの結果は選外だったけれども、
自分でやりきった感があり、とても清々しい気持ち。
表彰式に参加できなかったんだけども、お友達のラルーンのマスターから、
Facebookに嬉しいコメントが。
タミヤの会長からわこうさんの作品については
総評のコメントが代理で読み上げられておりました。
「作品の表現やバイクの完成度が素晴らしいし、
車体などに思い入れがあるのでは?」と言ったことでしたよ。
と。
ヤッホーイ!ありがとうございました!!
ということで、なんやかんやで3ヶ月くらいかかったんだけども、
チャレンジしてよかったなー。

この作品は、8/30に大阪ボークスで開催される、オートモデラーの集いに展示予定です。
よかったら見てやってください。
皆さん本当にお疲れさまでした!あざした!!