
先日、ラピュタのロボット兵のプラモを作るのに、
やはり実際に作品を見てモチベーションを上げるのがいいかなーと思い、
DVDを借りてきたんだけども、一枚だけ借りてもなんだかなーと、
ジブリ作品をいろいろ借りた。
その、何枚か借りた中のひとつ、「借りぐらしのアリエッティ」を昨日見た。
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古い家に住む小人と人間のふれあいの話。
パッケージを見ると、なんだかピンとこないというか、
おもしろそうじゃなく見えるんだけども、いやー、おもしかったわー。
小人が人間の家に住みつき、
家にあるものを借りて(いただいて)共存している、そんな話。
小人の家を出発して、いろんなルートを通って、欲しいもののある場所へ。
角砂糖だったりティッシュだったり。
そして、ちょっとだけ拝借して持ち帰る。
それが、小人にとっては大冒険なわけだ。
いやー、おもしろかった。
しかし、俺はこの映画を観て思い出したことがあり、
さらに、なんか自分の中で「やっぱりか!」と、妙に納得してしまったことがある。
俺は子供のとき、小人を目撃している。
あれは、4歳くらいだったかなー。
当時、俺たち一家は、おやじ、おふくろ、俺、妹と、四人川の字に寝ていたんだけども、
ある朝ふと目を覚ますと、隣で寝ているおふくろのふとんの上で、何かもぞもぞ動いている。
ジーッと目をこらしてみると、それは二人の小人だった。
ちょうど、アリエッティの映画の中の小人と同じくらいのサイズだ。
今まで、何人かの人にこの話をしたことがあるが、
全員に同じことを聞かれた。
「どんな格好だった?」
で、おれはこう答える。
「ふつうのシャツにスラックスみたいなズボン・・・」
っていうと、たいがい、
「わははー!そんなわけねーっちゃー!」
といって、笑い飛ばされる。
だけどさ。

ホント、こんな感じだったんだよ。
アリエッティのお父さんみたいな。
で、ふとんの壁を一生懸命登ってるんだよ。
いやー、4歳くらいだったから、怖くて怖くて・・・
で、その小人は最初俺の方に背を向けてたんだけども、
俺が見ていた気配を察したのか、おそるおそるこっちを振り返って・・・
俺はなんか見ちゃいけないと思って、そのまま目をつぶった。
こう・・目が合っちゃいけないというか、怖かったんだよなー。
で、怖くて怖くて、目を開けられなくて、そのまんままた眠ってしまった・・・
そんなつまらないオチです。
夢だったのかなんなのか、本当なのか幻なのか、
正直今でもわからない。
だけど、アリエッティを観て、
「やっぱりホントだったのかもしれない・・」
と、思える。
日本は昔から、八百万の神という考え方があって、
山には山の神様がいて、川には川の神様がいて、
そういうたくさんの神様たちと共存しているという思想。
俺はこの考えが大好きだ。
そして、そのいろんな神様が、姿形を変えて我々の前に姿を現すことがある。
それが、水木しげる先生の書く妖怪だったり、
ジブリ映画に出てくるトトロなどのような不思議な生き物だったり、
そして、俺が子供の時に見た小人だったりするんじゃないかなーと、
個人的にはそう考えている。
ロマンティックなものから、ドロドロしたものまで、
いろーんな神様が、いろーんな姿で現れる。
そして、アリエッティの中に出てくる、お手伝いのおばさんのように、
本当は共存するべき世界の均衡を崩して侵そうとしたりするのが、
人間の業なのではないかと。
そういう意味では、ジブリ映画はそのあたりの表現が非常にうまいよなーって思う。
そーっとしておけるものはそーっとしておいたり、
別々な世界があるんだということを受け入れたりしていることが大切というか。
暴いて、知って、制することだけがすべてじゃないというか。
だから、地球外生物の探索は、ロマンにあふれるものだけれども、
基本的に、やっちゃいけないことなんじゃないかなーと思ったりする。
わかんないけどね。
と、アリエッティを観ながらそんなことを考えていた。
アリエッティの中国版(?)トレイラー。
「借物少女」っていうのがおかしいなー。(笑)