
いろんな店で酒を飲みまくった俺が、
かつて、たぶん一番多く通ったであろう飲み屋のオヤジ、
「あべひげ」のあべさんが亡くなって今日で1年。
早いなー。あの訃報から1年かー。
同じ年の初夏、親友のあべはりさんが事故で亡くなり、
その年の暮れに、あべひげさんが亡くなり・・・
去年はダブルあべさんが死んでしまった年だった。
かつて無い喪失感。
あべひげさんが亡くなったときに書いた記事はこちら。
お友達のM籐さんと一緒に作った、毎月定例の、「自然食を考える男の会」は、
このあべひげがホームグランドだった。
ちなみに、亡くなったあべはりさんも初期からのメンバー。
もともと、自然食を考える男の会は、「語り合う会」として発足。
たとえ人数が少なくても、来られる人があべひげに来て、
酒を飲みながら本音で語り合う、そんな会としてスタートした。
日にちさえ決めてしまえば、誰が来るだの来ないだの、
そんなことはぜんぜん関係なく、勝手にあべひげに集まり、酒を飲む。
時には、本気で激論になったり、説教をしたりされたり、
慰め合ったり励まし合ったり、泣いて喜んだり悲しんだり・・
そんな、本気の付き合いができる会が男の会だ。
そして、お客さんがあまりいないときは、あべひげさんも俺たちの宅に来て、
よく一緒に酒を飲みながら語り合ったもんだった。
「俺ぁよぉ、わこうが連れてくるヤツらはみんな大好きなんだ。」
と、あべひげさんはよく言っていた。
で、その後、あべひげさんの体調が思わしくなくなり、
入院でお店を休んだり、また開けたり、また休んだり・・・
そんな事が増えてきて、そしてついに、
俺たちのホームグランドが無くなってしまった。
今年一年間は、シブヤの兄貴の提案で、幹事持ち回り制にして、
いろんなお店で男の会を開催してきたんだけど、
やっぱりホームグランドが無い喪失感はデカイな。
だって、あべひげは、詳しい人数なんて言わなくてもOK。
基本、酒は、ショーケースの中から自分で勝手に持ってきて飲む。
会計はあべひげさんの気分次第。
しかし、7〜8年通ったけど、死ぬくらい飲んだり食べたりしても、
5000円以上取られたことは無かった。
開店から閉店までいてもだ。
そんなフリーダムな店、他にねぇよ。
あべひげは、あべさんの人徳で回ってたようなもんだからなー。
それにしてもすげぇ店だったなー。
ホームグランドが無くなって一年が経ち、
毎月いろんな店で根無し草のように開催していた男の会だけども、
そろそろポストあべひげとなるような、ホームグランドを決めたいなー。
そして、ゆるーく永ーく続けたい。
いまでも、あべひげさんの、
「ばぁかっこの!」だの、「おめぇら!飲んでるか?」だの、
そんなあべ節が耳に残っている。
今朝目が覚めて、「あ、そういえば今日はあべひげさんの命日だったっけかな?」
と、布団の中で思った途端、障子越しの廊下に設置してあるセンサーライトが、
点くはずのない明るさなのに、突然ピカッと点いた。
ちょっとビックリしたけど、あべさんだったらいいや。別に。
また会いてぇなー。あべさんに。