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2010年04月09日

【回想録】BMW。

18歳で普通免許を取ってから現在まで、いろんな車に乗ってきたけど、
生意気にも外車歴の方が長い。


俺を外車好きのドロ沼に引きずり込んだ、罪作りな車。


それが、

14117_1024.jpg
この、BMW 528i(E12)だった。色もこの写真と同じ白。

写真はこのサイトから引用。


当時、本当は別な車を買おうと思って行った中古車屋さんに、
ちょうど下取られてきたばっかりのこのBMWがあった。


その当時ですでに10年落ち。

塗装がはげているところなんかもあって、けっこうボロかったけど、
そのノスタルジックなたたずまいに、一発でノックアウトされてしまった。



その時俺は、21歳くらいだったけど、人生初の左ハンドル、
そして、人生初の外車に、それはそれは胸が躍ったもんだった。


で、純正のアルミホイールを履いていたんだけど、
そのまんまだと、優等生っぽくてあんまり好きじゃなかったから、
スピードスターレーシング(SSR)でホイールを特注してもらって、
深リムでツライチ、そして、引っ張りタイヤでリムがむき出しで乗っていた。


深リム、ツライチ、引っ張りタイヤとは、
su_na6_2_004.jpg
こんな感じで、ホイールの内側が深く、ボディと車輪の面がほぼ一緒の状態、
そして、太いホイールに、わざと細いタイヤを引っ張って履かせることを言う。

上の参考写真は、こちらのサイトから引用させてもらいました。


これをすることで、車が一気にワルっぽくなる。


スカイラインやマークUとかで、深リムでツライチはいっぱいいたけど、
BMWでやっているヤツはほとんどいなかったね。


20年前の事だけど、我ながら先進的だったなーと思う。(笑)



いまどきの車は、4速オートマとか、5速オートマだけど、
この車は3速オートマ。


それなのに、最高速アタックをしたら、200km出た。

たった3速で200km。
BMWのテクノロジーってスゲーなーと思った。


しかも、BMWや他のヨーロッパ車全般に言えることだけど、
とにかく足回りがよくできている。


カーブを曲がるとき、「あ、ちょっとオーバースピードかな・・。」と思っても、
しなやかにクイッと曲がる。

このBMWで、クネクネしたワインディングを走るのは、
本当に楽しかったねー。




ある日、当時勤めていた会社で、宇都宮転勤を言い渡され、
このBMWを宇都宮に持っていって普段の足として使っていた。


ある日、ブレーキパッドが減ったので、交換してもらおうと思って、
現地の電話帳で調べて、「トーコーモータース」という、正規代理店を見つけた。

電話で問い合わせたときの応対も、とても感じがよかったので、
そのトーコーモータースにBMWを持っていった。


俺が乗っていたBMWには、整備手帳が積んであったけど、
まともに見たことなんて無かった。

が、トーコーモータースの人に整備手帳を見せたら、


「あれ?この車、ウチで売った車だ!」


と。


確かに、販売店のところに、「トーコーモータース宇都宮」って書いてある。


いやー、ビックリしたねー。



ぜんぜん知らないで、たまたま持っていったところが、
この車の販売店だったなんて。


宇都宮の人が買った車が、いろんな経緯を経て、
仙台の俺の元にやってきた。


そして、俺が知らないでその販売店に・・・。

なんたる偶然。


トーコーモータースの人と、
「このBMWが引き寄せたんだねー。」なんて話し合った。


そんな不思議なご縁。





話は変わって、その後転職し、トラックの運ちゃんになったわけだけど、
会社が仙台港にあったので、国道45号線を通勤でよく走っていた。


ある日、マフラーのタイコ(出口んとこの消音器)の根っこが錆びて腐って、
タイコの根本からマフラーが折れてしまった。

とりあえず応急で、マフラーが落ちないように針金で吊って乗っていたんだけど、
なにしろ消音器が無いもんだから、すごい爆音。


それに加えて、前述の通り、タイヤとホイールをツライチにしていたもんだから、
もうすっかりヤン車(ヤンキー車のことね)。

ホントは狙ってやったわけじゃないんだけど、結果的にそうなってしまった。



で、話は戻って、ある日いつものように、夜中に出勤しようと思って、
45号線を走っていたら、遙か前方に、赤い明かりがたくさん見えて、
ゆらゆらと左右に揺れている。

「なんだべ?」と思って近づいてみたら、暴走族だった。


45号線は、当時、よく暴走族が出た。



「うわー、めんどくせー。」と思ったんだけど、
とにかく急いでいたので、早くその集団の中を抜けようと思って、
暴走族の列に入っていった。



ところが。



暴走族のお兄ちゃん達が道を空けてくれないんだよ。


「なんだこの野郎・・。」


と、思って1台のバイクと併走したら、
そのお兄ちゃんが、ニコニコしながらこっち見て何回もお辞儀をしてる。

よく見ると、他のバイクのお兄ちゃん達も、俺のBMWを見て、
ニコニコ笑いながらペコペコお辞儀してる。


どうやら先輩かなんかと勘違いされたらしい・・。



「ち、違う!違うから!」


でも、すっかり信じ切ってるお兄ちゃん達は、ニコニコしながらどけてくんない。


あーあ・・。


確かに、引っ張りタイヤで爆音響かせてたら、
仲間と間違われるよな−。そりゃ。




そしたら、45号線沿いの高砂っていうところに、交番があるんだけど、
お巡りさん達が暴走族取り締まりのために何人も待機していた。

で、バシャバシャと写真を撮りまくってんのよ。


当然俺もバッチリ撮られたわけで。





「違う!違うから!」




違うんだってば。おまわりさん。


マフラーは不可抗力なんだよ・。

マフラーは不可抗力なんだってば。



そして、俺はコイツらとは無関係なんだってば・・・。



結局、俺にはお咎めは無かったけど、
なんだか気分悪かったなー。




しかし、今でもあのお兄ちゃん達のうれしそうな顔は忘れられない。

おかしかったなー。



そんなおかしいエピソードのあったBMWも、いろいろとガタが来て、
4年半目一杯乗って、乗りつぶした感じで廃車にした。

いい車だった。


このBMWがきっかけで、外車のおもしろさを知り、
現在のように、外車のドロ沼に入っていったわけだ。


そういう意味では、罪作りな車だなー。


また機会があったらBMWに乗りたい。



と、そんなことを思い出す今日このごろ。

14117_1024.jpg
 
ラベル:回想録 BMW
posted by わこう at 02:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 回想録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
僕は車にはあまり興味がないのですが、
わこうさんの記事を読むと、不思議と車の面白さが伝わってきます。
「ツライチ」とか意味わからないまま読んでますがw、
純正のホイールは優等生的でどうのとか、感覚的にはわかる気がします。
Posted by オータ at 2010年04月09日 14:37
オータさん

お久しぶりです。

オータさんのコメントを読ませていただいて、
確かに説明が足りなかったなーと思い、加筆修正しました。

ありがたいコメントに感謝です。

相変わらず、写真素敵ですねー。

Posted by わこうちゃん。 at 2010年04月09日 17:52
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