先日、突然左目に影ができて見えない部分が出るようになった。

左目だけこんな感じ。
一週間くらい放置し、症状が無くならないので眼科に行ったら、
眼球の中にある動脈から別れた細い血管が詰まって、その先の細胞が壊死し、
影を作ってその部分が欠損して見えることがわかった。
動脈瘤や動脈硬化が、目の中て起こったということで、
網膜動脈閉塞症というらしい。
発症してすぐなら、血をサラサラに流す点滴とかをして、
血管の詰まったところを流して治療するんだけども、
俺の場合一週間も経っているので、完全に細胞が壊死して、
もう欠損した部分は見えるようにならないと言われた。
これが起こった時は、とにかく時間との戦いなんだそうだ。
いやー、まいったな。
ただ、先生から言われた言葉で、これがどのくらいヤバかったかわかってゾッとした。
・もし、眼球の奥にある黄斑という部分にかかるように起きていたら失明していた。 ・もし、眼球の細い血管でなく、太い血管で起きても失明の可能性があった。 ・これが眼球ではなく脳や心臓で起こっていたら死んでいたかも。 先生に、「本当にラッキーでしたよ。」と何度も言われた。
結局、この左目の影は、今後も消えることはないそうで、
一生この視界が一部欠損した状態で生きなければいけない。
だけど、この歳で命を持っていかれたり失明するよりはずっとマシだ。
後日、眼科の先生の勧めで、動脈硬化の原因究明や、
今後もまた起こりうるかもしれないから予防する意味で、
神戸の大きい病院を紹介され、検査を受けてきた。
もし、脳の血管や心臓でまた同じようなことが起きたらアウトだからだ。
結果は、血圧とHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)の値が、
ちょっとだけ高めなこと以外は、基準値内に収まっていてセーフ。
糖尿の気があるから注意しろというくらいだった。
たしかに糖尿と動脈硬化は切っても切れない関係にあるし、
基準値内とはいえ、高めなことには変わりないので、
今後、さらなる注意が必要だ。
いやー、こないだ、介護や自分の身体のことを考えろ的な記事を書いたばっかりで、
こんなことが起こるんだもんな。
笑っちゃうなしかし。
その記事はこちら。
でも、命拾いしたといっていいし、本当に良かった。
りえさんにこの事を話したら、目に涙をいっぱいためながら聞いてた。
なんか申し訳ない気持ちになった。
そして、逆に、こないだ検査を受けてきて、
いやー、俺、頑張ったなー、スゲーなーと、自分をほめたくなった。
それはどういうことか。
ちょっと話はググーッとさかのぼって、20代の頃、
俺は大型トレーラーの運転手だった。
主に仙台〜関東の中距離便とはいえ、とにかく仕事かハードで出ずっぱり。
なかなか家に帰れない。帰る時間がないほど仕事がたくさんあった。
でも、そのぶん給料となって跳ね返ってくるし、20代で身体もよく動いたし、
とにかくあの頃は馬車馬のように働いた。
下積み時代もあったけど、会社で中堅クラスに上がる頃には、
普通の20代の二倍から三倍の年収。
そのかわり、とにかく仕事はハードで、根性ありそうな奴でもすぐ辞めていくし、
年に一人はだれか死ぬし、事故が起こればトレーラーだから大事故になる。
だから常に緊張の中で生きていた。
そんな生活の楽しみは、うまいもの食って、大酒飲んで騒ぐこと。
やはり、トレーラーの運転手仲間は、みんなそういう緊張の中にいるから、
出先で一緒になったり近くにいれば、ドライブインに集合して酒盛り。
次の日仕事が無くてゆっくり帰ればいい時は、タクシー呼んで繁華街まで出て行く。
で、キャバクラやスナック、フィリピンパブなんかで飲みまくる。
とにかく酒、酒、酒。
浴びるように飲み、その土地のチンピラや、ガラの悪い客なんかとケンカする。
警察沙汰もしばしば。

当時の写真。
その後、トラックを引退してもその悪習は続く。
特に、肉体労働をやめたのに、食べたり飲んだりは止まらないもんだから、
ブクブクと太っていった。
自営業を始めてからさらにその悪習が加速。
とにかく毎日のように酒を飲みに行く。
うまいものを食べ、浴びるように酒を飲む。
冗談ではなく、酒代を稼ぐために仕事してるようなもんだった。
どんなに二日酔いがひどくても、夕方にはまた繁華街に出かける。
まるで灯りに吸い寄せられる虫のように。
一度、肝臓がパンクして全身に蕁麻疹ができ、
酔っ払うと意識を失ったようにカクンと寝てしまうような症状になっても、
酒をやめることはなかった。

はい、その頃の写真。32歳くらい。
なぜか小倉一郎さんと一緒です。
顔パンパンだべ?
たぶんこの頃に検診を受けたら、糖尿とか高脂血症とかだったに違いない。
肉とか油ものばっかり食べてたから、白いシャツが黄色くなる。
汗が変な臭いがする。
自分が酒好きだったことに加え、接待や会合なども多く、
とにかく休むこと無く酒を飲み続けた。
そして、大転機が訪れ、2004年の交通事故をきっかけに入院。
その後、2005年にマクロビオティックや玄米食に出会い、食生活を改善する。
一時は完全菜食だったけれども、少しゆるめて、現在は魚や肉を少し食べる。
三年前にあれだけ好きだった酒を断った。
大好きだった揚げ物も、今は週に一回食べるかどうか。
タバコは復活→禁煙→復活→禁煙を繰り返し、今はやめた。
マクロビオティックをはじめて間もない頃、山村先生からは、
「たかだか数年やったところで昔の悪習の蓄積はそうそう抜けないです。
最低10年は必要ですよ。」
と言われ、そんなにかかるのかーとショックを受けたもんだった。
あれから8年が経ち、現在はいろいろと節制できるようになって、
俺の身体は現在どうなってるのかなーと、
ボンヤリ考えていた矢先の今回の左目騒動。
ある意味、ほとんどの数値が基準値内に収まっていたことが奇跡だ。
正直、どんな数値が出るのか怖くて、検診とか何年も受けてなかったから、
こんな検査結果でも、俺にとっては上出来だ。
糖尿の気があるんだったら、原因はわかっている。
断酒した途端に、超甘党になった。
スイーツ男子よ。
たまに衝動にかられてミスタードーナツとか、
3~4個ペロッと食べちゃうもんな。
だから、今度は少し本気で糖断ちをすることにした。
今回の左目のことで、
今後もずっと一部見えないまま生きるのは正直しんどいけど、
失明とか脳の血管が詰まって半身麻痺とかになるよりずっとマシだ。
そんなことをいろいろ考えさせられる出来事でした。
命あっての物種だし、
こうやって最小限のダメージで済んだことを心の底から感謝しながら、
残りの人生、ていねいに大切にして生きようと思った。
皆さん、こんな俺ですが、これからもよろしくお願い致します。
感謝。