
最近、いろんな人から、「また今日もプラモ?」とか、声掛けられることが増えた。
まぁ、店にみるみるプラモが増えているし、
最近このBLOGはプラモネタの割合がグーンと増えたりしているし、
俺がよっぽど毎日毎日毎日毎日プラモばっかり作っている風に映るらしい。
まぁ、当たらずも遠からずなんだけども。
それは俺に対する最大の賛辞として勝手に脳内変換して受け取っております。(笑)
皆さんありがとうございます。
さて、これからプラモネタを続けるにあたり、
ただただ製作工程や完成品の写真があるよりかは、
もしもそのキットに思い入れやエピソードがある場合は、
なるべくそっちを優先に書くことにする。
で、今日はその第一弾。
俺は子供のころ、じいちゃんはあちゃんの家に遊びに行くのが好きだった。
当時住んでいた家からばあちゃんちまで、バス停で4つか5つ位の距離だったから、
チャリンコでも充分遊びに行けた。
遊びに行ったからといって何をするわけでもないんだけど、
お小遣いもらえたし、お菓子やジュースを出してもらえたし、
ばあちゃんちで何するわけでもなくゴロゴロするのが好きだったのだ。
ただ、お年寄りにとって孫の相手は疲れると思う。
とても気を使うだろうし。
小学校4年生くらいのある日、
ばあちゃんちでゴロゴロしてると、ばあちゃんが、
「プラモデルでも買っておいで。」と言ってお小遣いをくれた。
俺が暇そうにしているのを気にしてのことだったと思う。
「うわーい!ばーちゃん、ありがとう!」
早速近所のおもちゃ屋にチャリンコを走らせた。
もう、当時から俺はプラモ大好き少年だったので、
「プラモ」と聞くと、とにかく興奮したもんだった。
たぶん、知らないおじさんから「プラモ買ってあげるよ。」って言われたら、
欲に負けてノコノコついていったと思う。(笑)
そのくらいプラモが好きだった。
で、その日ばあちゃんからもらったお小遣いで買ったのが、

トヨタ2000GT。
今回作ったのはハセガワのキットだけど、
この時にお小遣いで買ったのは、別メーカーのもっと簡素なものだったと記憶している。
小学校4年の俺でもカンタンに作れてしまったからだ。
俺は、このトヨタ2000GTのスタイルが、
子供のころは、超カッコ悪いと思っていた。
顔はタヌキみたいだし、ぶんぶく茶がまみたい。
だけど、そのかっこ悪さがシブくていーなーとも思っていた。
当時、サーキットの狼シリーズのプラモが大流行して、
やれ、ランボルギーニだフェラーリだポルシェだBMW(子供の時はベームべーと言ってた)
っていうのが人気の主流。
俺はわざと斜め上を行って、マセラティ・メラクだのちょっとマイナーな感じで。
だから、この2000GTも、どこかオトナ目線で、
「どーだ、こんな車選んだ俺、シブイだろ。」的な、そんな下心で選んだ。
イヤなガキだな。わははー。
で、買ってきた2000GTのプラモを、早速おばあちゃんちで作る。
ニッパーなんて無いから、部品をランナーから手でもいだりして作る。
おかげでバリが出まくり。
接着剤もはみ出しまくりでグッチャグチャだったけど、
でも楽しかった。
その間、ばあちゃんがニコニコしながら俺のことを見てくれていた。
「できたー!」と見せると、
「うんうんよかったねー。上手ねー。」とほめてくれた。
トヨタ2000GTのプラモには、そんな思い出がある。
ばあちゃんは、俺が中三の時に病気で亡くなってしまった。
だけど、あれから25年以上経った今も、
ばあちゃんと言えばトヨタ2000GTなのだ。俺の中では。
そんなこともすっかり忘れていたわけなんだけども、
先日、模型屋で見つけた今回のキットを見たとき、
「あ、ばぁちゃんの車だ・・。」と、ちょっと目頭が熱くなった。
ということで、今回はばあちゃんのことを常に思い出しながら作った。

これです!
りえさんもこのスタイルにはうなったよ。
箱絵を見た瞬間から、「この車カッコイイ・・。」って惚れ惚れしてたくらい。

少し上のアングルから。
昭和テイストプンプンだけど、古くさくない秀逸なデザイン。
カッコイイ車だなー。あらためて見ると。

反対サイド。

真上から。
いやー、隙がないデザイン。カッコイイなー。
が、しかし、細かい失敗が多数。
上の写真に写っている、リアガラスのところに、
接着剤が流れた跡が付いちゃったり、ホコリが付いちゃったり、
近くで見るとまだまだ精進が必要だ。

正面から見たタヌキ顔。
子供のころはカッコ悪いと思っていたマスクだけど、
今でもあんまりカッコイイとは言えないな−。(笑)
だけど、愛嬌があって好きな顔だ。
と、ばあちゃんを思い出しながら作った1台。
作りづらい箇所もあったけど、楽しいキットだった。
今回は、途中半断食合宿や風邪をひいたりしたもんだから、
一週間以上かかっちゃった。
でも、我ながらまぁまぁの出来で満足。
できたよ。ばあちゃん。