最近、幸福について考える。
俺は、今の現状で確かに、満たされないものはあるにはあるけど、
でも、幸せだなーって思う。
まぁ、満たされないものって、結局は経済的なことになるわけだけど・・。
「金が無くても愛があれば」
とか、
「多くを望まないことが幸せだ」
とかは思わない。
俺だって欲はあるし、経済的にラクになりたいなーって思う。
その反面、まだ治らない、事故で負った足の怪我 や 火事、
人間関係や経済的なゴチャゴチャ、戦友あべさんの突然の死などなど、
いろいろあったものの、でも、俺はやっぱり幸せだなーって思う。
得たもの、満たしてくれる、癒してくれるもの、こと、人があるし、
なんといっても、やっぱり生きているからね。なんだかんだ言っても。
メシはなんとか食えてるし、自分の店を持って商売ができている。
実は最近、あるマンガ本を一冊買ったんだけど、
この本には、「幸せとは?」というテーマがぎっしり入っている。
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短編が20編入っていて、なかなか味があって読み応えのある漫画。
山村慎一郎先生が、たまーに講座の中で水木しげるの話をすることがあるんだけど、
水木しげるさんは、独自の「幸福論」を持っていて、またこれが説得力があるんだ。
水木さん自身、戦争で左腕を失い、それでも漫画家として成功した人なわけだけど、
やっぱり、「あるもの」と「ないもの」、そして、「必要なもの」と「必要でないもの」が、
よくわかってる人だなーって思う。
この本の中のひとつで、
貧乏でさえない男が、ひょんなことから、
物事を4次元的に見ることができる、「3つめの目」を手術で付けてもらう話がある。
以下、ネタバレです。
物事が4次元的に見えるわけだから、
競馬だって株だって、時空を超えてなんでもわかっちゃうわけだ。
だから、一時はなんでも手に入れた。富も、憧れのスポーツカーも。
いつもその男は、3つめの目が必要なときだけ使うように、
普段、額にある3つめの目は帽子をかぶって隠していた。
ところが風で帽子が飛ばされてしまい、
その瞬間から見ることすべての未来が見えるようになってしまった。
見たくなかったことまで。
結局男は、自分が生きている世界に絶望し、2つ目に戻るどころか、
子供の時のような、目の前にある現実しか見えなくていいように、
ひとつ目にして、ひっそりと生きるという話。
まぁ、半分ブラックジョークみたいなもんなんだけど。
あと、成功したとたん死んでしまう話とか。
幸福とは、「●●があるから幸福」というふうな、
自分の外側にあるものを求めると、遠いもののような気がするけど、
今自分が持っているものを主軸に、自分の意識や価値観を変えていくことで、
その瞬間から、幸福だと思うことができるのだと思う。
すべて、答えは自分の中にある。と。
だから、何でも人のせいや何かのせいにしていると、
いつまでも幸せになれない。
かといって、無抵抗主義になって慎ましく、おとなしく生きるのもちょっと違うと思う。
自分の身に起こることや環境、あるがままを受け入れつつ、
前に出たり、時には何かを守るために戦うことも必要。
すべて陰と陽。
それもバランスだ。
そして最後に必要なのは、「責任」だ。
ハラキリ的な責任ではなく、責任を「力」にしていくこと。
人生は選択と決定の連続。
どんな選択をしても、自分の責任においてやる。
人のせいや、何かのせいにしない。
そこに、幸福のカギがあるのだと思う。