築200年の古民家に行ってきた記事を書いた。
その記事はこちら。

このたび、高木くんが正式にこの古民家を借り、
古民家体験施設にするというプロジェクトを立ち上げた。
古民家体験施設 働楽村 結邑(ゆうゆう)
日本の良き伝統文化を残すため、古民家を体験し、啓蒙していく、
高木くんはそういう選択をしたのだ。
で、先週末にその第1弾のイベントをするということで、
またまた行ってきました。山形県川西町まで。
今回はそのドタバタ古民家体験記です。
いつもの如く、長い記事です。(笑)
その日はウチの店の料理教室があったため、
店を終わって、それから行く準備をして、いったん家に帰ってシャワーを浴びて、
な〜んてやっていたら、出発が夜の9時をまわってしまった。
高木くんに電話して、
俺が行くまで酔いつぶれないで起きていてくれとお願いした。(笑)
今回は俺一人での山形行き。
久しぶりに夜の高速や国道を、みちのく一人旅よろしくブッ飛ばす。
トラック野郎時代を思い出しちゃったよ。
いいペースで古民家にたどり着いたものの、
11時半くらいになっちゃった。
ところが、古民家の電気が消えている・・。
「あぁ、高木くん、俺が着くまで耐えられなかったか・・。」
と、残念に思っていたら、俺の車の気配を感じて、
高木くんが古民家の中から出てきた。
挨拶もそこそこに、高木くんが、「わこうさん!ちょっとこっちへ!」と。
古民家の裏に連れて行かれた。
俺の頭の中は「?」「?」「?」がイッパイ。
そしたらですね・・
ホタルの群れがいたんですよ。
古民家の裏の草むらの中に、ホタルが飛び回っていた。
いや、実に幻想的な光景。
高木くんと二人でしばらく魅入っていた。ホント綺麗だった・・。
暗くて写真に撮れなかったのが悔やまれる。ホント。
続けて高木くんが、「実は古民家の中にも2匹いるんですよ。」と。
だから電気を消していたのだと。
早速古民家の中に入ってみると、暗闇の中から、
「こんばんは〜。」 「お疲れさまで〜す。」と声が。
そして、確かにホタルが家の中を飛んでいた。
いや〜、それはそれは幻想的な光景だった。
ホタルの光がぼんやりと古民家の柱や梁を照らしていた。
けっこう明るいもんだね。ホタルの光って。
そんなこんなしているうちにそろそろまた宴会をしようと、
囲炉裏のまわりにひとが集まって、深夜の宴会が始まった。

高木くんが作ってくれた芋煮なべ。
これをメインのつまみにして、酒を酌み交わす。
古民家の未来、高木くんの思いなど、また熱く語り合った。
高木くんと会うのは約一ヶ月半ぶり。
でも、なんだかしょっちゅう会っているような、不思議な感覚。
自然にスーッと受け入れ合って会話が弾んだ。
そのうち、畳にゴロンと横になりながら、ゆっくりと酒を飲んだ。
なんだか、実家に帰ってきたような安心感とスローな時間。
すごく心地いい。
この家には、そんな、魂に訴えるような不思議な魅力がある。

柱に大家さんが書いたであろう紙が張ってあった。
1829年に建てたんだって。すごいねー。
で、のんびりと酒を飲み、のんびりと眠りにつき、のんびりと朝起きた。

ちょっと家のまわりを散歩。
こ〜んなにみどりに囲まれているのだ。

茅葺きの屋根がまた歴史の重さと渋さをかもし出している。
すごい重厚感。

江戸の人は、こんな山道を歩いて旅したんだろうなーと思わせる。

裏に住む大家さんが飼っているニャン。
なんだかすっかり俺になついちゃって、いっぱい語り合った。
まるちゃんに似てた。
さて、今回、俺はカレーを作ってくれと言われていたので、
台所を一人占拠して、玄米を炊きながら、カレーの仕込みを。

スパイスとハーブをガッチリ利かせた、特製わこうちゃんカレー。

その間、高木くんと、日本に数少ない茅葺き職人であるSくんが、
茅を使って屋根の補修を。
みんなそれぞれに、ゆーっくりのんびりと、
自分のペースでやりたいことをやっていた。

そして、みんなでテーブルを囲んで食事。
高木くんの子供ちゃんたちも途中から入って賑やかな食卓。

そんなこんなの2日間だったけど、俺が滞在したのは正味半日。
でも、思いっきり羽を伸ばして、のんびりしてリフレッシュできた。
疲れが抜けるっていうのはこういうことなんだな。きっと。
今回の参加者の中に、ご主人の仕事の関係で、
海外に移住されるという、Oさんという方がいらっしゃった。
日本に滞在するのは残り2日だと。
最後に思い出深い体験ができて良かったと、
感慨深そうに話していた。
帰り際、Oさんとは「じゃぁ、またいつか。」と最後の挨拶を交わした。
その時の俺ができる精一杯として、
残った玄米をおにぎりにして、Oさんに渡した。
Oさんは、どんな思いでおにぎりを食べてくれたんだろう。

Oさん、海外に行っても、日本の伝統文化を忘れないでください。
そして、200年在り続けたこの家を、
この家がこれからも在り続けることを、
囲炉裏を囲んで語り合った人間同士の血の通った会話を
忘れないでいてください。
いつかまた必ずお会いしましょう。
そして、この素晴らしい場所を提供してくれた高木くんに、本当に感謝。
このプロジェクトを立ち上げてくれたおかげで、
また新たな人の輪が生まれて、新たな連鎖を作っていく。
素敵だね〜。
今後、定期的にこういったイベントを開催していくそうなので、
関心のある方は、高木くんに連絡をとってみてはいかがでしょうか?
古民家体験施設 働楽村 結邑(ゆうゆう)
高木くん、頑張れ!
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