個人サイトを開設していたころ、俺の心霊体験をいくつか公開していた。
そんなに霊感が強いと自覚したことはないのだが・・。
このたび、このBLOGに新しく、
「ちょっと怖い話」というカテゴリを追加しました。
よくある怪談系のサイトのようなドロドロなものではなく、
明るく軽〜いノリで、俺が体験したちょっと怖い話を公開していきます。
今日の記事は、個人サイトで公開していたものを・・。
突然だが、俺はトラックを降りてから約3年、
母と妹との家族経営で、「お花屋さん」をやっていた。
母が体調を悪くしたのをきっかけに、もうクローズしたのだが。
花やを開店して間もない頃、友人のお母さんが亡くなり、
スタンド花を届けた。
ちなみにスタンド花とは、よくお店の開店の時に並ぶアレのことだ。
花やの仕事してて一番イヤだなぁと思う瞬間なのだが、
まだお仏さんが病院から帰ってきたばかりで、布団に寝かされていた。
顔に白い布を被せられて。
ご親族が集まっていたし、友人の家だという事もあり、
かなり緊張してスタンドを設置した。
スタンド花というのは、設置後、花桶の中に
じょうろで水を注いで水持ちを良くする。
水道を借り、じょうろに水を汲んできたとき、
そのじょうろの中の水を、あろうことか緊張のあまり
お仏さんの足に誤ってこぼしてしまった。
いやはやえらい事をしてしまったと、
ご親族に平謝りし、半ば逃げるような気持ちで帰ってきた。
その日の晩、寝ていた時に、「バタン」というか「ガシャン」というか、
なんともいえない音で目が覚めた。
ちなみに当時、俺の部屋には、とんでもなく立派な柱サボテンがあった。
とても姿がいいサボテンで、本当に大事に育てていた。
音がしたのはサボテンのあたりだったが、暗くていまいちよく見えない。
あまり気にしないで再び寝ようと思ったとき、
確かに部屋に人の気配を感じた。
「誰かいる・・・。」
泥棒か?と思ったんだけど姿が見えない。
しかし、畳を歩く音、人の気配がこちらに向かってくる・・・。
ヌシ、ヌシ、ヌシ・・・。
確かに畳の上を誰かが歩いている。
「うわぁ来た〜!」
たぶん友達の亡くなったお母さんだ。まぁちがいない!
ヌシ・・・ヌシ・・・
という音とともに、
人の気配がこちらに向かってくる。
ヌシ・・・ヌシ・・・
俺は昼間水をこぼしてしまった事を心の中でお詫びした。。
ついに俺の枕元で足音が止まり、
姿は見えないが、ジーッと見られているような感じがしました。
「うわぁぁぁ〜!」
と思ったとき、再び歩き出す足音がし、
窓から抜けていくように足音は消えていった・・・。
俺は再び布団の中で手を合わせて、お詫びとご冥福を祈った。
しか〜し!
次の日朝起きてビックリ!
俺の大事なサボテンちゃんが、
「どうやったらこんな所で折れるんだ?」
っていう所から、ボッキリと二つに折れていた。
確かに申し訳ないという気持ちはあったが、
「何もサボテン折っていくことないだろヨォ・・。」
と、思ったのも事実だ。
チャンチャン。